「自分の本当の声がわからない」という方は意外と多く、
それを見つけたい、とトマティス発声コースを受講される方もいらっしゃいます。
家族や友人と寛いでいる時の声、仕事での声、子供を叱っている時の声など、それぞれトーン、スピード、リズム、息の使い方は異なります。
また、演劇や声楽、朗読などのパフォーマンスを行う方の中には、様々な声を使い分けるうちに本来の声がわからなくなったという方もいます。
そもそも「本当の声」という定義は難しいかもしれませんが、
トマティス博士は生前、発声コースの最終段階になると、自分の声に出会った参加者に「あなたの本当の声に巡り会いましたね」と握手をしました。それは静かな感動的な場面でもありました。
トマティス発声コースでは、「自分の声を聴く」ことを軸に、声の要素を認識し、声を再構築していきます。この過程で、声だけでなく、心と身体も同様に、再構築されていく感覚があります。
なぜなら声は、自分の心と身体の状態を常に反映しているからです。
客観的に「自分の声を聴く」ことは、自分の心と身体をも客観視することであり、自己発見、自己理解にもつながります。
「頭と心と身体を一致させる」「声は解放である」も、トマティス博士の言葉です。
これらがなされた時に、自分の本当の声に出会うのだと思います。
自分の声を大切に聴き、意識的に向き合うことが、自己発見、自己成長にもつながり、それがまた声に反映されていく、ということがとても面白いと思います。
My own voice is my best friend!