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「人間は、聴き取り、話すアンテナであり、したがって受信機でも発信機でもあるアンテナとして二本足で直立したのだ」    by A.Tomatis

「人間は、聴き取り、話すアンテナであり、したがって受信機でも発信機でもあるアンテナとして二本足で直立したのだ」    by A.Tomatis

聴き取りの姿勢は、アンテナ

このメソッドに出会うまで、“自分がアンテナ”という概念は、私には一切ありませんでした。
この言葉を知った後も、実感を伴って腑に落ちるまで、多くの月日がかかりました。

その実感は、ある日骨導ハミングをしている際、
「ハミングをしているのではなく、勝手に体が鳴っているのをただ聴いている」という聴取そのものになった時にやってきました。

どこにも力が入っておらず、ただ座って、ただ呼吸し、ただ聴いている状態。
これが、受信体であり、かつ発信体であるアンテナか…、これが聴き取りの姿勢か…と。

健やかさ、静けさは、やはりこの「聴き取りの姿勢」にあり、とやっと実感した瞬間でした。

胸の力を抜く

トマティス発声法をお伝えする立場になって、より「聴き取りの姿勢」の重要性を感じています。

そして、この「聴き取りの姿勢」において、ほとんど全ての人と言っていいほど必要なことが、胸の力を抜くことです。

トマティス博士から直接指導を受け、私の師である日原美智子は、
「みなさん、胸でがんばって生きていますね」とよく言っています。

胸に力が入っていると、背骨もブロックし、呼吸も浅くなり、骨導ハミングの振動も減じます。

でも毎日頑張っている胸はおいそれとは楽になってくれません。
みなさん、なかなか難しい、とおっしゃる。

そこで、どんな時に人の胸が健やかになっているか、と考えてみると…
お母さんが赤ちゃんを抱っこしている姿が思い浮かびました。

ギューッではなく、優しく抱く、あの感じ。お母さんも赤ちゃんもお互いの鼓動を感じ、同じ波長にいる平和な穏やかな空間。

聴き取りの姿勢の立役者

そこで、この穏やかな空間を即時に作り出してくれるのが、このワンコなのです。
(ちなみにこの子の名前は、コハクさん。受講生の男の子が名付け親。琥珀色だからか…?)

胸の優しい空間

コハクさんを抱くと、ほとんどの方が胸の力を抜くことができます。
大きさも抱き心地も最高で、みなさん顔もほころぶ…。
うち一番の貢献者(犬)です。
(胸に優しい空間を取り戻した受講生は、コハクさんの仲間を求めて、IKEYAへ……。
IKEYAさんに感謝!)

胸をなでおろす

コハクがいない場合は…胸をなでおろす、という言葉があるように、優しく手のひらで胸を撫でてみてください。ホッとした時は、胸も背中も緩んでいるはずです。

アンテナというと、ピン!というイメージがあるかもしれませんが、人間アンテナは、天と地を優しくつないでいる、というイメージがいいかも…しれません。
聴き取りの姿勢の見本である大仏様、観音様を見ていると、実にそう思います。