ノウハウだけでなく、声の棚卸も。
上手に言いたいことが伝えられない、相手が聞いてくれない、プレゼンが苦手、といった悩みを解決するための「ノウハウ」は色々あると思います。例えば、以下のようなことが挙げられます。
・情報量を多くしない
・まず結論を伝える
・わかりやすい例え話や具体例を入れる etc.
こうしたノウハウを本気で実行するためには、まずは自分の話し方を客観的に一度見直すことから始まると思いますが、その際に、「声」そのものも見直してみてください。
それには、録音した自分の声を聴くのが一番です。
トマティス博士が「自分の声を聴くことは、鏡を目の前に置かれたようなもの。だから自分自身に直面する」と述べていたように、このプロセスは勇気がいります。
私自身も「ここでこんな音になっている…」「こんな時はこんな声になるのか…」と未だに落胆します。しかし、継続することで声の解像度が少しずつ増し、修正力も向上します。
録音された自分の声を聴く際は、まずは分析せずに、話している内容がすんなり入ってくるか、という点で聴くことをお勧めします。
もしすんなり入ってこない場合、以下のようなことがあるかもしれません。
・話すスピードが遅すぎる、または早すぎる
・声に余計な強弱がある
・「えー」「あー」といった間投詞が多い
・「私はー」「○○がー」と助詞を伸ばしている
・語尾に向かって声が小さくなっている
・滑舌が悪い
このようなことが多い場合、聞き手の耳に不親切であるだけでなく、相手の呼吸を乱してしまっている可能性があります。呼吸が乱れると、情報がすんなり入らなくなります。
テレビのドキュメンタリーなどで、苦労なく内容に集中できる時は、ナレーションの声を意識していないことが多いです。これは、声が特出せず、内容と一体になっているからだと思います。
まずは自分の声の棚卸をしてみましょう。
初めは勇気がいりますが、ダメ出しをしながら次第に自分の声を受け入れ、好きになります。
好きになれば、ますます磨きたくなるでしょう。
声磨きに興味のある方は、ぜひ「耳と声の講座」にいらしてください。