ー 話している時、
一番初めの聴き手は自分である ― by A.Tomatis
プレゼンテーションなどで、説得力のある話し方を身につけたいと考える方は多いでしょう。
説得力のある話し方とは、相手を説き伏せることではなく、「内容がきちんと伝わる話し方」であると思います。(その内容を相手が受け入れるかどうかは、その先の話ですね)
内容がきちんと伝わる話し方
最近、朗読の勉強をされている方のフォローアップを行った際に、やはりそうか、と思ったことがありました。
その方は声が浮いてしまうところがありましたので、まず姿勢を調整しました。
すると、「呼吸が楽になり、読みやすくなりました!」と。
横隔膜がより動き、呼吸が深くなったことで、声に深みが出るようになりました。
しかし、まだ声が浮くところがありました。
朗読の技法(間や強調、息継ぎなど)を考えながら読まれているように感じたので、どう読むかは一旦忘れて、「自分の声をしっかり聴く」に徹してくださいとお伝えしました。
すると、さらに深みのある声になり、説得力が増した読みになったのです。
説得力が増したというのは、内容が臨場感や立体感を持って伝わってきたということです。
この方は発声コースを受講されていたので、「自分の声をしっかり聴く」とお伝えした際、おそらく無意識に骨導ハミングを聴かれたのだと思います。
骨導ハミングは”自分の身体の響き”です。
「この文章、素敵だな、いいな」と頭や心で感じた共感を、他者に声にして伝える際には、
自分の身体を通した声、つまり身体の共感がなければ、伝わり方が半減してしまうのです。
私自身も師匠から、「その読み方で、人の心を動かすことができると思いますか」と問われたことがあります。確かに、どう読むか、どこでブレスをとるか、どんなリズムで読むか、といったことにいっぱいで、言ってみれば、頭だけで自分の声を聴いていたように思います。
「原稿を読んでいる感」のプレゼンテーションになるか、説得力のあるものになるかの違いは、
「自分の身体を通した声を聴く」にあり!
自分の身体を通した声、に興味のある方は、ぜひ「耳と声の講座」にいらしてください。