【声の身だしなみ】
コロナ禍のオンラインミーティングなどを通じて、昨今は女性に劣らず、男性の身だしなみに対する意識も大きく変化してきているようです。
そして、”声”もその身だしなみの一つ、と気づく人も増えてきたように思います。
改めて、身だしなみとは…
- 清潔感がある
- 不快感を相手に与えない
- 安心感を与える
- その場にふさわしい様(さま)
などでしょうか。
これは、声にも全く同じことが言えます。
ひとことで言えば、相手に安心して聴き取ってもらえる声、
「聴きやすい声」です。
【聴きやすい声の条件】
トマティス発声法において、聴きやすい声の条件を要素で挙げると、以下のようになります。
- 響きが伴っている(骨導ハミング)。
- 母音が抜け落ちない
- 子音に対してしっかりと息が使われている
- 話している時に息が流れている
つまりこれは、姿勢や呼吸が大きなカギを握っており、声帯だけでなく、様々な身体の部位が関与している声です。そして、最も大切なのは、これらの声の要素を常に “聴く耳”を持っていることです。
- 姿勢
- 呼吸
- 聴く
さらにトマティス発声法では、口輪筋(耳の機能ともつながっている)と舌の動きをとりわけ意識しますので、これらを常に心がけることは、アンチエイジングにつながります。
つまり声のアンチエイジングは、身体のアンチエイジングでもあるのです。
【声のアンチエイジングにおける注意点】
声のアンチエイジングで気を付けることは、老け声にならないようにと、「大きな声」や「ハキハキした声」だけに注目することです。このような声が決して悪いということではなく、やり方によっては声帯や身体に無理をかけてしまう恐れがあるからです。
若々しくありたい、と思うのは多くの人が思うところですが、無理をしては本末転倒です。
以前、ラジオで聴いたある女性医師の声がとても素敵でした。年配の方でしたが、声のしわがれ感に、その方の人生を感じました。そのしわがれ感の中に、その方の意思のごとく、しっかりとした息があり、音に輪郭があってとても聴きやすかったのです。健やかな息を送り出すべく、しなやかな姿勢をとられていると想像しました。
【究極の声のアンチエイジング】
トマティス発声法の要となる、骨導ハミング(響き)は、高周波が多く含まれています。
高周波は、脳を活性化します。
この骨導ハミングを伴なった“自分の声”を、常に聴き続けることが、究極の”声のアンチエイジング”です。
“聴くことからアプローチして、自分の本来の声に出会う”トマティス発声法に興味をいただけましたら、ぜひ「耳と声の講座」へ、いらしてください。